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子どもが発達障害(ASD・ADHD・LD) かも?特徴や診断方法、親がやるべきことを紹介します。
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子どもが発達障害(ASD・ADHD・LD) かも?特徴や診断方法、親がやるべきことを紹介します。

子どもが発達障害(ASD・ADHD・LD) かも?特徴や診断方法、親がやるべきことを紹介します。

最終更新:2024.10.03
「こだわりが強くて育てにくい」
「落ち着きがなくてじっとしていられない」
「学校の授業についていけない」

このような子どもの困りごとの背景には発達障害があるかもしれません。発達障害には自閉スペクトラム症(ASD)、注意欠如・多動症(ADHD)、学習障害(LD)などがあります。

この記事では、発達障害の特徴や診断方法、親ができるサポートについてわかりやすく解説しますので、ぜひ参考にしてください。
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こんにちは、あらいです。一児の母です。
臨床心理士・公認心理師として医療機関でカウンセリングをしています。
子育ての悩みは、子どもの成長に従って次から次へやってきて、なかなか尽きることがありませんよね。
皆さんの日々の子育てに役立つ情報発信ができたらと思います。
よろしくお願いいたします。
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発達障害(ASD・ADHD・LD) の特徴

発達障害とは、生まれ持った脳機能の偏りによって日常生活に支障をきたす状態を指します。

主にASD(自閉スペクトラム症)、ADHD(注意欠如・多動症)、LD(学習障害)の3つに分類され、それぞれ下記のような特徴があります。

ASD(自閉スペクトラム症)

ASDの主な特徴はコミュニケーションの障害とこだわりの強さです。このような特徴によって、以下のような困難を感じやすくなります。

・冗談が通じない

・予定の変更で癇癪をおこす

・こだわりが強くて集団行動が難しい

・自分ばかり話過ぎてしまう

・暗黙のルールがわからない

3歳ごろには「目が合わない」、「言葉が少ない」といった特徴がみられ、小学生になるころには「暗黙のルールがわからない」といった社会性に関する困りごとがみられるようになります。

ADHD(注意欠如・多動症)

ADHDの特徴は、不注意、多動性、衝動性です。これらの特徴によって、以下のような困難を感じやすくなります。

・授業中にはなしてしまう

・授業中に歩き回る

・気が散って集中できない

・忘れ物が多い

3~4歳ごろまでは多動性が目立ちますが、この時期の子どもはADHDでなくても落ち着きがないものですので、ADHDかどうかの判断は5歳以降に行うことが一般的です。

小学生になると不注意や衝動性が目立ってくるようになり、忘れ物や学習面での躓きがみられるようになります。

LD(学習障害)

LDでは、知的な遅れは無いにもかかわらず「読む」「書く」「計算」するといった特定の能力に関して以下のような困難を示すことが特徴です。

・文字を読むのに時間がかかる

・文字を書くのが極端に遅く、授業についていけない

・繰り上がりのある計算をするのが難しい

LDは特定の学習能力に関する障害であるため、小学校に入学し、国語や算数の授業を受ける中で困りごとが顕在化していくことが多いです。


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発達障害の特徴を踏まえた子どもとの接し方

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時計の長い針が12のところにきたら出かけるよ

ASD(自閉スペクトラム症)

ASDの子どもはコミュニケーションの困難さとこだわりの強さが特徴ですので、以下のことを意識してコミュニケーションをとることが効果的です。

見える化する

情報を伝えるときは、次のようにタイマーや絵カードを使って目で見てわかるようにしましょう。

・出かけるときには「時計の長い針が12のところにきたら出かけるよ」と伝える

・手洗いやお片付けなどの特定の行動を促すときには、「手を洗っているイラスト」「片付けられたおもちゃの写真」などを見せながら声をかける

予定の変更は事前に伝える

こだわりが強いASDの子どもは自分のルーティンが崩れることに強いストレスを感じます。イレギュラーな予定ができたときは、できるだけ早く子どもに伝え、心の準備ができるようにしましょう。

ADHD(注意欠如・多動症)

ADHDの子どもには、不注意や多動性、衝動性が見られるため、以下の対策が効果的です。

見える化する

ADHDの子どもにも「見える化」は有効です。目に見えるところにルールや持ち物チェックリストを掲示して、繰り返し確認できるようにしましょう。

集中できる環境作り

好きなキャラクターのグッズなど、注意がそれてしまうような物は視界に入らないように片付けて、集中できる環境を整えましょう。

LD(学習障害)

LDの子どもは、読む、書く、計算といった学習面に困難を抱えていますので、そこをサポートする必要があります。

ツールの活用

以下のように必要に応じてツールを活用することで学習効率を高めることができます。

・タブレットを使って文字を拡大したりフリガナを表示する

・読み上げソフトを使う

・手書きではなく、パソコンでノートをとる

合理的配慮を得る

例えば学校のテストで時間を長めにとったり、筆記ではなく口頭で答えるような形式にしてもらうことはLDの子どもたちへの合理的配慮です。学校の先生や周囲の人と協力体制を構築していきましょう。

子どもの発達障害(ASD・ADHD・LD)診断基準とは?

ASD(自閉スペクトラム症)の主な診断基準

ASDの特徴のあらわれ方には個人差が大きいため、診断の際には以下の基準をもとに専門の医師が慎重に症状や経過を確認します。

社会的なコミュニケーションが苦手

行動、興味、活動の限定された反復的な様式が二つ以上あること

例:こだわりが強い、感覚が過敏など

発達の早い段階から上記の1,2の症状がみられること

症状によって日常生活に支障をきたしていること

他の疾患による症状ではないこと

ADHD(注意欠如・多動症)の主な診断基準

ADHDもASDと同様に、特徴のあらわれ方には個人差が大きいため慎重な診察が要されます。主な診断基準は以下の通りです。

■以下の「不注意の症状」か「多動性・衝動性の症状」が、どちらかあるいは両方で、6つ以上みられること

不注意の症状

□ケアレスミスが多い

□集中が続かない

□話を聞いていないように見える

□指示に従わず、最後までやりとげられない

□順序だてて取り組めない

□宿題など嫌なことを避ける

□物をなくす

□気が散りやすい

□もの忘れが多い

多動性・衝動性の症状

□手足をそわそわ動かしたり、椅子の座ってもじもじする

□じっと座っているべきときに座っていられない

□適切でない状況でも走り回ったり、高いところへのぼったりする

□静かに遊べない

□じっとしていられず常に動いている

□しゃべりすぎる

□質問が終わる前に答えはじめる

□順番を待てない

□他人の行為を遮ったり邪魔をしたりする

■不注意や多動性・衝動性の症状が12歳までに現れている

■症状は2つ以上の環境(例:家庭、学校、職場、友人や親戚との関わり)で現れる

■社会的、学業的、または職業的な場面でこれらの症状により障害が生じている

LD(学習障害)

LDの診断基準は以下の通りです。知能が正常であるにもかかわらず特定の学習能力に困難が生じることが診断のポイントとなります。

■次の症状のうち、少なくとも1つがみられること

□文字を読むのに時間がかかり、努力が必要

□読んでいるものを理解するのに難しさを感じる

□字を書くことに難しさを感じる

□文章を書くことに難しさを感じる

□数字の概念や計算を習得することに難しさを感じる

□数学的な推論に難しさを感じる

■それらの困難さが年齢相応ではなく学業や仕事に支障がある

■知的能力や視力や聴力には問題がない

子どもが発達障害(ASD・ADHD・LD) かもしれないと思ったら

利用できる相談先

子どもが発達障害かもしれないと思ったときに利用できる相談先を紹介します。周囲の理解や支援を得るためには、信頼できる専門家を見つけることが重要です。

地域の保健センターや発達支援センター

ここでは、心理士などの専門スタッフによる発達の検査や保護者への問診が行われます。子どもへの接し方や日常生活でのサポート方法について具体的なアドバイスを受けることも可能です。

かかりつけ医などの医療機関

発達障害の診断は医療機関で行われますが、すべての病院で診断ができるわけではありませんので、受診の際には事前に発達障害の診断や治療が可能かを問い合わせるとよいでしょう。

信頼できるかかりつけの医療機関がある場合は、まずそこで相談し、専門の病院へ紹介してもらうという方法もあります。

診断の流れと準備しておくとよいこと

診断の際には、医師による問診や行動観察が行われます。場合によっては、発達に関する心理検査が必要です。

受診時に落ち着いて相談ができるよう、子どもの行動や様子で気になっていることや、その行動や様子がみられるようになった時期などをまとめておくとよいでしょう。

早期に適切な支援を受けることで、子どもたちの可能性は大きく広がります。この記事で紹介した接し方や利用できるサポートの情報が、子育ての悩みの改善や、子どもが自分らしく成長できる環境を整えることのために役立つことを願っています。


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こんなお子さんにおすすめ!

3~5歳 男の子 女の子

参考・外部リンク

高橋三郎・大野 裕(監訳)(2014).DSM-5:精神疾患の診断・統計マニュアル 医学書院
Kasari, C., Locke, J., Gulsrud, A., & Rotheram-Fuller, E. (2011). Social networks and friendships at school: Comparing children with and without ASD. Journal of autism and developmental disorders, 41, 533-544.
Sayal, K., Prasad, V., Daley, D., Ford, T., & Coghill, D. (2018). ADHD in children and young people: prevalence, care pathways, and service provision. The lancet psychiatry, 5(2), 175-186.
発達障害教育推進センター. (2024, September 25). 発達障害のある子どもの指導・支援に関する実践事例. 国立特別支援教育綜合研究所. https://cpedd.nise.go.jp/rikai/goritekihairyo/jirei





2024/04/12 対象 5歳~

2024/06/07 対象 3歳~

2024/10/03 対象 3歳~

2024/09/30 対象 5歳~

2023/07/17 対象 1歳~

2024/05/23 対象 3歳~

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