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兄弟喧嘩での親の対応・仲裁方法を5人を育てる心理士ママが紹介します。
記事の目次
サマリー
兄弟喧嘩の時の親の対応って、すごく難しいですよね。下の子が泣きながらパパママのところにきて、「お兄ちゃん(お姉ちゃん)が叩いた(蹴った)」と訴えるとき、どう対応していますか?
「まだ小さい子を叩くなんて許せん!」
「何があっても手を出した方が悪い!」
「お兄ちゃんなんだからそれくらい我慢して!」
「小さい子なんだからしょうがない。まだ言ってもわからない。許してあげて!」
私はそう考えていたこともありました。
でも、よくよく見ているとお兄ちゃんが一生懸命作った作品を下の子が壊したり、集中したいのに邪魔をしていたり…
確かに手を出すことは悪いことですが、それだけで叱っているとどんどん上の子にストレスがかかっていってしまいます。
この記事では、兄弟喧嘩の時の親の対応や仲裁が難しい要因について触れつつ、その方法について紹介していきます。
記事の執筆者
兄弟喧嘩での親の対応・仲裁が難しい要因
どちらかの肩を持つともう片方が不満をもつ
兄弟は、親の関心を奪い合うライバル関係になりやすいです。そのため、親が一方をかばってしまうと、もう一方は否定されたように感じてしまうこともあります。
両方がルールを破っていることがある
どちらか一方だけが悪いということは少なく、どちらもルール違反をしていることがあります。
年齢、発達に差がある
成長具合に差があるので、ルール自体を知らなかったりルールを守れない段階であることがあります。
兄弟喧嘩での親の対応・仲裁方法の紹介

話を聞いて気持ちに共感を示す。
兄弟喧嘩をして親に訴えてきたら、まずは話をよく聞いて気持ちに共感します。
「叩かれて痛かったね。叩くことはいけないね。でもどうして〇〇ちゃんは叩いたのかな?」
本人が気づいていないこともあるので相手を呼びます。
「△△ちゃんのこと叩いた?」
事実確認をして、相手の視点や気持ちも一緒に確認します。
「だって△△がおもちゃをとったから」
「そっか、おもちゃをとられたのが嫌で叩いちゃったんだね。△△ちゃん、おもちゃをとっちゃったの?」
「だって最初に△△が使ってたのにお兄ちゃんがとったから」
「でもあれは僕のおもちゃだもん」
「でも……」
お互いいろいろな言い分があるので、表面的な言動を叱るよりもそれぞれの気持ちをしっかりと聞いていきます。
事実を整理し、ルールを教える。
事実をよく整理して気持ちを聞いたうえで、人間関係の法則、ルールを教えます。
「他の子が遊んでいるものを横からとったらけんかになっちゃうね」
「おもちゃを使うときは声をかけてから使うとけんかにならないよ」
仲良くするための言葉を教える
小さい子でまだよくわからない時にも、仲良くするために必要な言葉を教えて言わせます。
「これが使いたかったのね」
「でもこれはお兄ちゃんのだから貸してって言おうね」
「いいよって言ってくれたら使えるよ」
「まだ使ってるから待ってようね。じゅんばん、だよ」
「これで遊んで待っていようね」
「使い終わったら教えてね」
言えない年齢の子でも「かして」のジェスチャーを教えてあげます。
お互いの気持ちを尊重する
小さい子でも、相手の子にルールを守らせようとしている姿を親が見せると、もう一方の子も寛容になりやすいです。
「お兄ちゃんだから譲ってあげて!」などと無理やり譲らせると不満が募って見えないところで意地悪をすることもあります。
「〇〇ちゃん使いたくなっちゃったんだって」
「勝手にとってごめんね」
お互いの気持ちを尊重し伝えあうような声かけをしましょう。
そうすると、
「ママが自分の気持ちわかってくれてるし、いいよ、少しくらい貸してあげても」
という気持ちが芽生えてくることもあります。
褒めてあげる
自主的に譲ってくれたら
「ごめんね、〇〇くん使いたかったのに譲ってくれるの。優しいね。ありがとう」
「お兄ちゃん貸してくれたよ。ありがとうっていうんだよ」
下の子にもちゃんとお礼も言わせましょう。礼儀正しくすると人との関係が作りやすくなることを小さいうちから教えましょう。
バランスを取る
あまりに一方が譲るパターンに毎回なってしまっていると思ったら、
「お兄ちゃんが使っていたからね。他ので遊ぼうね」
などと他のおもちゃに誘いましょう。
どちらにとっても成長のチャンスになるよう声かけをしてみてください!
兄弟喧嘩時のNG対応
一方の子どもだけを叱る
一方の子どもだけを叱ると、もう一方の子どもが常に被害者役として扱われ、不公平感が生まれます。
これが続くと、叱られた側が劣等感を抱いたり、反発心を強めたりする原因になります。
感情的になって怒鳴る
親が感情的になると、子どもたちは親の感情に引きずられてさらに興奮し、喧嘩がエスカレートする可能性があります。また、親の怒鳴り声は子どもにとって恐怖を与えるだけで、問題解決にはつながりません。
無視して放置する
喧嘩を放置すると、子どもたちが自分たちで解決方法を見つけられないまま、問題が深刻化することがあります。
特に一方が常に不利な立場に置かれると、長期的なトラウマになる可能性があります。
親が適度に介入し、喧嘩の解決をサポートします。子どもたちに話し合いの場を設け、互いの気持ちを理解し合う方法を教えることで、今後の喧嘩を減らすことができるようになります。
記事の執筆者
・大学、大学院にて臨床心理学を専攻
・スクールカウンセラー、児童精神科のカウンセラー、
・発達障害児の治療教育的学習支援者として勤務
・家庭教師経験8年
【資格】
・臨床心理士
・公認心理師
・教員免許(中・高)
5児を育てながら、発達障害のあるお子さまや不登校のお子さまの学習支援、発達支援も行っています。
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