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町が発展するのっていいこと?都会の子どもに読んでほしい絵本『ちいさいおうち』
声かけのシーン(背景・導入)
絵本『ちいさいおうち』は、人の手よって町が発展していく一方で、失われていくものもあるということを、見事に描き出した傑作です。
―――のどかで静かな田舎の丘に、ちいさいけれど、しっかりと作られたおうちがありました。
住んでいる人たちは、ゆたかな自然に囲まれて、四季を感じながら、のんびり幸せに暮らしていました。
あるとき、家のまわりに大きな道路ができました。
それから、たくさんのお店が建って、たくさんの自動車が走るようになって、駅が出来て、電車が走るようになりました。
たくさんの高いビルが建ち、夜の間もずっと町は明るいままになりました。
ちいさいおうちは、なにも変わらずにそこにいるだけなのに、活気ある町のなかでどんどんとみすぼらしくなっていくのでした―――。
子どもと一緒に、時の流れを恋しく感じたり、街が活気づいていく裏側にある寂しさや悲しさを、味わってみてください。
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おすすめの声かけ
■子どもにたくさん問いかけましょう
(例)
「うーん。どうしてこの町に大きな道路が出来たんだろうね?」
(だってそのほうが、たぶん便利だから!)
「大きい道があったほうが、便利なの?」
(だって車が走りやすいし、お店とかもいっぱい出来るでしょ!)
「お店がいっぱい出来て、町が便利になるって、いいことなのかなぁ?」
(いいことだよ!)
「うーん…。ママパパはそうは思わないなぁ。この町の人が、大きな道路を作ってほしい!って思ってたら、そうかもね、でも、街の人は大きな道はいらないって思っていて、誰かが勝手に作った道路だったら…?」
(えっと…)
「この家のひとたちは、どんな気持ちだったんだろうね。頼んでいないのに、急に家の前がにぎやかになって、お店がいっぱいできて、うるさくなって、どう思ったんだろう…」
(う・・・それは…ちょっといやかも…)
他にも、
「このちいさなおうち以外の家は、みんななくなっちゃったね。どこにいったんだろう?もしかして、邪魔だからって、無理やりどこかに移動させられちゃったのかな」
「どうしてこのちいさなおうちの人たちは、お引越しないで、残ったんだろう?」
「新しくやってきた都会のひとたちは、このちいさなおうちを見て、どういうふうに思うんだろう。邪魔だな、とか、汚い家だな、とか、別の場所に行けばいいのにって思ったりするのかな。」
「この町は、最初は自然がいっぱいあったよね。木とか池とか、人が切ったり埋めたりしてなくなっちゃったものは、もう取り戻すことは出来ないのかなぁ?」
「こうやって、人が全部の木を切っちゃったら、地球はどうなっちゃうんだろう?」
「便利になって嬉しい人もいるし、便利になることで悲しむ人もいるんだね」
など、たくさんお話できるポイントがありますね。
正解を見つけることが大切ではありませんので、それぞれ自分の意見として、親子で考えてみる時間を大切にしてくださいね。
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