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子どもの認知が歪んでいる?人間関係の作り方が苦手な子どもに対する声かけ
記事の目次
記事の執筆者
声かけのシーン(背景・導入)
お友達が向こうから歩いてきて、気づかずに体が当たってしまったとき、「わざと叩いた」と感じてカッとなり、やり返してしまってトラブルになる・・・そんなお子さんはいませんか?
人は同じ物事を経験しても、それをどう認知するかによってその後の感情や思考、行動が変わってきます。
例えば、自分が使おうとしていたおもちゃを誰かが使ってしまったとき。
1 「自分が使おうと思っていたのにわざとあいつが盗っていった」と認知すると、「悪意を向けられたから仕返ししてやる」という思考、行動へつながります。
2 「自分が使おうとしていたのに気が付かなかったんだな」と認知すると、「自分が使っていたことを相手に伝えよう」「次からははっきりわかるようにしよう」という思考、行動につながります。
人とトラブルになりやすいお子さんの場合、相手の行動の意図をうまく読み取れない、自分の行動が相手にとってどのように感じられるかを客観的に認識する力が弱い、ということがあります。
そのため、相手の行動を悪意のあるものととらえたり、自分が被害者だと感じやすくなったりします。それが怒りやストレス、不安を引き起こし、人間関係を破壊するような行動に出てしまいやすくなります。
子どもの認知が現実とずれているなと感じても、それを「あなたの考え方はおかしい」「相手はそんなつもりじゃない」「そんな風に仕返しするのはやりすぎだ」「もうしちゃいけないよ」などと伝えても、本人の認知は変わりません。それどころか、理解されていないと感じ、ますますその考えに固執してしまうことにもなりかねません。
そんな時、どのように声をかけるとよいかまとめてみました。
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こんな「声かけ」がおすすめ!
明らかに現実とずれていると感じても、まずは本人がそう感じたという事実を受け止め、共感的に声をかけます。周りの子や相手の子がいる中では、本人の考えを全否定されてしまいやすいので、できれば1対1になれる場で話しましょう。
その時、「相手の子がわざとやったんだね」ではなく、「相手の子がわざとやったと〇〇ちゃんは“思った””感じた”んだね」というように声かけをすることがポイントです。
「ここに置いておいたのに〇〇ちゃんが盗っていったと“思った”んだね。だから怒って叩いちゃったんだね」
「〇〇くんはまっすぐ歩いていたのに相手の子がわざとぶつかってきたって“思った”んだね。痛かったね」
「〇〇ちゃんの気持ちよくわかるよ」
2 気持ちは受け止め、行動は正す
「勝手にとっていかれたらすごく怒れてくるよね。でも、叩いたら〇〇ちゃんも悪くなっちゃうから、“今使ってるよ”って言ってみようね」
「わざとぶつかったって思ったら仕返ししたくなっちゃうね。でも、もしかしたら気づかなかっただけかもしれないから、急に怒ると〇〇ちゃんもびっくりしちゃうね」
3 もっといいやり方を教える
あなたの考え方が間違っている、と直接否定することはせず、今度からはこうするとトラブルが避けられるよ、という具体的な対策を伝えましょう。
「こうやって置いておくと、相手の子は使ってないと思っちゃうかもしれないから、今度まだ使いたいおもちゃがあったら、こんな風に置いておくといいよ」
「今度から向こうから人がきたらぶつからないようにこうやってよけようか」
4 びっくりしている周りの子への対応
周りの子からすると、急にキレた、急に攻撃されたと感じとても驚いたり戸惑ったりするこどだと思います。そんな時は、周りの子にも、本人のいないところで、「〇〇ちゃんはこうやって感じたみたいだけど、それはわからないよね。〇〇ちゃんにはこれから、“これ使ってる?”って聞いてあげてね」などとフォローし、その子にうまく対応できるようなやり方を伝えてあげてください。
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