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【0~3か月】発達を促す赤ちゃんとの接し方・遊び方
記事の目次
記事の執筆者
声かけのシーン(背景・導入)
赤ちゃんが誕生し、新しい命と対面した時の喜びと感動は言葉では表せないものですね。
生後0か月から2か月は、母子共生期と呼ばれ、赤ちゃんとママが密着して過ごすとても大切な期間です。赤ちゃんが健やかに育っていけるよう、発達を促すかかわり方、遊び方をご紹介します。
生まれたばかりの赤ちゃんは、寝るか泣くかお乳を飲んでいるかおしっこウンチをしているか…という感じで、お世話をしている間に一日があっという間に過ぎていくように感じる方が多いと思います。
産後、ママの身体もしんどい中で昼夜の区別なく授乳やお世話が続くので、睡眠不足になったり、慣れない育児に途方に暮れたりすることもあるでしょう。でも、焦らなくて大丈夫。
赤ちゃんはこの世界での生活に、パパママは赤ちゃんのいる暮らしに、お互いが慣れていけるよう、肩の力を抜いて、周りの手を借りながらゆっくりと向き合っていけるとよいですね。
よく泣く赤ちゃん、全然寝ない赤ちゃん、お乳をたくさん飲む赤ちゃん、全然飲まないで寝てばかり、吐きやすい、など…赤ちゃんにもそれぞれ個性があります。まずはゆっくりとママの身体を回復させつつ、赤ちゃんの個性を知りましょう。
赤ちゃんのために何かしてあげたいなど思っても、赤ちゃんは言葉を発しないので、どうかかわったらよいのかわからないという方も多いと思います。ママの体調が戻ってきたら、無理しない程度に赤ちゃんの発達を促す遊びを取り入れてみましょう。
赤ちゃんには6つの状態があると言われています。これをstateといいます。
State1(深い睡眠)目を閉じ目や身体の動きがない。規則的な呼吸。
State2(浅い睡眠)目を閉じているが目の動きや身体の動きがある。不規則な呼吸。
State3(まどろみ)目は閉じたり開いたりしている。不規則な呼吸。
State4(静かな覚醒)目がぱっちりと開いており、刺激に反応する。身体の動きは少ない。
State5(活動的な覚醒)目が開いており、早く不規則な呼吸。ぐずる。活動的。
State6(啼泣)目は明けているかぎゅっと閉じている。泣いて手足をバタバタさせる。
このうちstate4がお世話やコミュニケーションに適した状態といわれています。だんだんと昼間の覚醒状態が長くなっていくので、赤ちゃんの状態を観察して、関わってあげましょう。
こんな「声かけ」がおすすめ!

ママのお腹の中から生まれてきたばかりの赤ちゃんは、この世界がどんなところなのかわかりません。まずは、この世界を知り、慣れていくことが必要です。
重力、光や音、触覚、温度などお腹の中にいたときよりも強い刺激をたくさん経験します。また、初めて自力で呼吸をし、お乳を吸って排泄をすることになります。お腹の中では自動的に快適な環境に保たれていたのが、パパママのお世話によって保たれていくことになります。
【関わり方】この時期の赤ちゃんにとって大切なことは、不快を経験した時にパパママのお世話によって快適な状態に戻してもらうことです。それによって赤ちゃんは安心感を感じ、この世界は良いところだな、という信頼感を持つことができます。
以下のようなポイントに気を付けてお世話をしてあげます。
・お腹はすいていないかな?
・オムツは汚れていないかな?
・気温や湿度などの環境はちょうどよいかな?
・痛い、かゆい、鼻づまり、おなかに空気がたまっている、などはないかな?
・眠たくないかな?
抱っこして安心させてほしい、気分転換をしたい、ということもあります。はじめのうちはどうして泣いているのかわからなくても、しばらくするとだんだんわかるようになります。
眠たくて泣いているとき、抱っこして歩き回ると眠りやすくなります。これは移送反応と呼ばれます。眠ったと思っても、浅い眠りの時にベッドに寝かせてしまうとすぐに起きて泣いてしまうので、5~8分ほどそのまま抱っこして深い眠りに入ってからベッドに移してあげましょう。
②原始反射と運動発達
赤ちゃんには原始反射という仕組みが備わっています。体に何らかの刺激を受けることにより無意識的に反応する反射で、探索反射、吸啜反射などお乳を吸うための反射や、モロー反射、バビンスキー反射など様々なものがあります。これらの反射は、出産の際や生後すぐの時期に生きていくために必要なものです。
生後数か月して意識的に身体を動かすことができるようになると、これらの反射は消失していきます。
【関わり方】赤ちゃんが五感を使ったり自発的に身体を動かしたりする機会を作ってあげましょう。
・語りかけ:赤ちゃんは人の顔が大好き。たくさんお顔を見せて目を合わせ、やさしく語りかけてあげましょう。お世話をするときに、「おっぱいのもうね」「おしっこ出たね。オムツかえようか」「お顔きれいにするよ~気持ちいいね」など、今どんなことをしているのか、言葉にして伝えてあげます。
生後2か月ごろになると、赤ちゃんも「あー」「うー」などの母音を発することが出てきます。パパママも真似して声のやりとりを楽しみましょう。言語発達やコミュニケーションの基礎となります。
・モビール:動くものを目で追う追視の力は、その後の注意力や認知力、運動能力、社会性、言語発達などに関わります。30~40cmほどの距離に白黒、赤などコントラストのはっきりしたモビールをつるしてあげましょう。風の力でゆっくりと動くものがよいです。
・ベビーマッサージ:赤ちゃんとスキンシップすることで、心身の発達やリラックス、愛着形成などたくさんの良い効果があります。触れられることにより、自分の身体を認識することができます。オムツ替えや沐浴の時などに赤ちゃんの肌に優しく触れてあげましょう。
・タミータイム:生後2か月ごろから赤ちゃんが機嫌よく起きているとき、うつ伏せの時間を作ってあげることにより、首や背中の筋肉を育てます。赤ちゃんの様子を見ながら、1~2分からはじめ、だんだん時間を伸ばしていきます。赤ちゃんの顔がマットに埋もれないように必ず大人がそばで見守り、嫌がるようならおしまいにします。乳幼児突然死症候群の予防のため、寝かせる際は仰向けにしてあげましょう。
・鏡やキッキングボール:赤ちゃんはまだ自分の身体がどこまでの範囲なのか認識できていません。自分の身体の動きを鏡で見たり、手足を動かしたときにつるしたガラガラなどのおもちゃにあたって音が聞こえたり、自分の手や足が自分の身体に触れたり、といった経験によって、目、耳、触覚、体の内部の感覚などを統合し、自分の身体を認識していきます。
※赤ちゃんの発達には個人差があります。心配なことは専門家に相談しましょう。また、完璧である必要はありません。パパママがゆとりをもって赤ちゃんに向き合えることが何より大切です。時には誰かの助けを借りながら、できるときにできることをしてあげれば十分です!
記事の執筆者
・大学、大学院にて臨床心理学を専攻
・スクールカウンセラー、児童精神科のカウンセラー、
・発達障害児の治療教育的学習支援者として勤務
・家庭教師経験8年
【資格】
・臨床心理士
・公認心理師
・教員免許(中・高)
5児を育てながら、発達障害のあるお子さまや不登校のお子さまの学習支援、発達支援も行っています。
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